穴子ってこんなにうまいのか!と再認識させられる名店、日本橋「玉ゐ・本店」

前から気になっていた穴子の専門店がある。ここに行くと穴子の概念が変わるという。しかし、いざ行くといつも長~い行列であきらめていた。しかしながら何事も食べてみないとわからん。ということで今回もトライしたのだ。11:30くらいだろうか、列は無し!店内は満席。お待ちいただけますかということで待つこと10分くらいだろうか、背後をみるとものすごい行列。間一髪、滑り込みセーフだ。

古き良き日本のただ住まいを見せるなんとも風情溢れる、ザ・日本家屋!といった感じ。独特なオーラを放っているので行けばすぐわかります。もともとは酒屋だったそうです。東京はこうゆう建物をもっと大事にせねばいかんね。すぐコンクリートにしちゃうからなあ。

待ってる間に表のメニューをながめる。値段はまあ、こんなもんでしょうね。

待っている間に壁に貼ってあるメニューを眺めると、なにやら聞きなれない用語がいろいろ。いわゆる「箱めし」というらしいのだが、要するに鰻と同じ感じね。「めそ」というのは小ぶりな穴子。お店の方がおすすめする「背くらべ」はその「めそ」と穴子一本まんまの2種の味が楽しめるというわけだ。なかなかいい値段だが、鰻に比べたらかわいいもんです。僕は心の中ですでに「背くらべにするんだかんね!」とゆるぎない決心をしたのだ。

あ~こうゆうのスキ。あなご酒はまた次回なのだ。

店内は他のお客さんがいるので撮影してないが、入ってすぐ左手にカウンター5~6名くらいかなあ。老舗なのに単独行の方にもきちんと配慮しているのが気が利くのである。僕は相席ぜったい嫌なのでこうゆうのはうれしいよね、吉野家の牛丼みたいで。で、僕「ら」は奥の席へ通されました。店内も日本家屋という感じでひじょうに趣あります。待っている間もキョロキョロしてしまい時間潰せましたわ。

次回は確実に夜にして、酒とアナゴでいっぱいやりたい!と心にかたく誓ったのである。

上が全体図だ。箱の上段が「めそ」、下段が穴子さん一本というゼータクな一品。おろし金にはゆずが擦ってあって香りを楽しむそうだ。こうゆうとき「日本人でよかったあ」思いますよね。思いません?上のお椀は穴子と飯でお茶づけにするためのもの(別料金)。もうねこの小さなお盆のなかで至れり尽くせりの和食の真骨頂が展開するのだ。僕は貧乏人の性といいましょうか、崩すのがもったいなくて、横できれいなお姉ちゃんがズルズルすするお茶漬けのサウンドを聞きながら、しばらく眺めてました。

みてください!この特性ダレで煮込んだ、色つやを。

僕は煮穴子を注文したが、これが正解だった。ひとくち入れた瞬間、煉獄さんよろしく「ウマイ!」と反射的に、いや本能的に叫んでしまい、横のショートカットのお姉さんに睨まれてしまった。でもウマいんだから仕方がないのだ。しょうがないのだ。あんただってズルズル言わしてるじゃんか!もうね、甘辛いタレがしみ込んだ、フワッフワの身が口中で瞬間的に溶けけていくのだ。めそも十分に身が厚く、食べ応えがある。ゆずの香りがフッと鼻腔をくすぐる。いつもはガアーっとかっこむ僕も、今回ばかりはゆっくりと味わって食べたのです。

箱のなかがあと二口、三口あたりなったところで、店員さんに頼むと、鉄瓶に出汁をいれてくれる。これで茶漬け風にしてたべるのだが、これもうまい!もうなにやってもうまい。僕はスプーンで食べたのでズルズル音ださなかったけどね。

穴子は昔から大好きで、天婦羅屋にいくと定番だったが、今回のような食べ方は初めてで、壮大な穴子の旅をした感じがした(自分で書いてて意味不明)。そもそも穴子専門店はあまり見かけない。おそらく捕れる時期が限定されているからだろうか。もちろんここは100%日本産天然穴子とのことで、鰻いうところの青鰻か。そう考えるとひじょうに貴重なお店であり、食材であり、けっして安い食事ではないが納得いくところである。

次回は、絶対に夜にいって、あなご酒と「あ巻き」でいっぱいやるのだ!と固く誓って、店をあとにした。

日本橋 玉ゐ・本店(中央区日本橋2-9-9 電話03-3272-3227・年中無休)【平日】(昼):11:00~14:30、(夜)17:00~21:30、【土日祝】(昼)11:30~15:30、(夜)16:30~21:00

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