新潟県胎内市、超ディープなジンギスカン屋さんに突入したのだ

とうとう行くことができましたねえ。新潟県・胎内市にある「成吉思汗・志まつ」に。なんか秘境にいって宝物をゲットしたような、登頂成功したような、変な達成感にみまわれましたねえ。

前にTVで見て以来ずっと気になってましたからね。ただ、いかんせん胎内市は自分の住む街からは遠いんです。だけど成吉思汗が大好きな僕としてはどうしても押さえておきたいところなんですねえ。経営者がかなりの高齢者ということもあり、今行っておかねばぜったいに後悔すると思ったね。

ちゅーことで、釣りをからめて、宿泊を胎内市の宿にし、そこから行くという作戦にしたんです。グーグルマップで確認すると宿から歩いて1キロくらい。それに、ちょうど行きたい川(スノーピーク本社のそば)五十嵐川支流の守門川がこれまた気になっていたので、じゃっかん無理やり感あるがちょうどいいかなと。

夜の胎内。住宅街は暗い。あまりに暗いので道中、スマホの画面をチラチラさせながら歩いた。志まつさんはひっそりと住宅街の中にあり、ビールのバナーが無かったら見過ごしていたかもしれない。看板はあるが明かりはない。もうねこの時点でディープ感満載だ。期待と不安とこみあげてくる嬉しさでガラガラと戸を開ける。時間は8時ごろ。

80歳+αくらいかなあ、腰の曲がった優しそうなおばあちゃんが対応してくれる。

「今から入れますか」と僕。

「大丈夫だよ。さっきまでいっぱいだったけど、みんな帰ったからね」とおばあちゃん。

「何時までやってるんですか」と僕。

「そんなの決まってないよ。客がいなくなったら閉めるよ」とおばあちゃん。

通された座敷は、長年の煙で燻されいい感じでテカっていますねえ。ほんとうのおばあちゃん家に来たみたいで妙に居心地がいいのです。ひとしきり周りを見回した後、まずは生ビール注文ですね。

6~8人くらいが座れる座敷が4部屋くらいある。昭和感満載である。

肉は一択しかないのかな。ジンギスカンというとこれが出てくる。いたってシンプルで逆に快適。甘辛い肉でつけてある。ちょっと塩分多めなので僕は緊張したね(先日医者に塩分控えろと言われた)。

これが面白いよね。穴の開いたフライパンのようなものに網をのせる方式。火は強火で強いかなあと思いきや、これがうまく焼ける。この穴で熱がうまく分散されるんですかねえ。

食べ方がまた面白い。ジンギスカンを卵につけて食べるんですねえ。いや~初めてです、これは。ガンガン焼いて、卵につけて口へ、ハフハフして、キンキンに冷えた生ビールでグビッと流し込む。これがうまい!味はというと、羊なのにまったくクセがない。肉はぶ厚い。最初「ん?豚」と思ったね。厚いから噛み応えもある。成吉思汗はあの匂いとクセが幼いころから脳に染み込んだ僕にはなんとも斬新な味と食感だった。

訪れた数多くの方がこの食べ方でワイワイやってたんだなあと思うと感慨深いものがありますねえ。壁全体が煙で燻されてテカっている感じに歴史を感じます。胎内はおそらく人生のなかでめったに来ないであろう場所だが、フライフィッシングが縁でこうして珍しい味を堪能し、地元の人たちと話すというのは、これまた何かの縁なんだろうなあと思いますね。で、胎内川って釣れるのかと地元の人にきいたら「あんなとこ釣れねえよ。昔とはもう違うよ!」と一蹴でした。あ!そういえば、宿の写真撮り忘れた!ではまた。

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