フライフィッシングも禁漁期間に突入だから、そのままじっとしてりゃいいのに。まあ難しいよね。そんななか、友人から「サワラキャスティングいきませんか」との誘いについ食らいついてしまったね。
僕はやはりエサ釣りよりは、シンプルな擬似餌のほうが好きだ。「キャスティング」というのも面白いしね。それと、ちょうど下ろしていないロッドもあることだし、入魂するためにもいいかもねと自己完結した。
で、ここで問題だ。なにが問題かというとキャスティングだ。サワラの乗合はほぼ、アンダーハンド・キャスティングが要求される。渓流なんかでちょこんとアンダーで投げる(あれも難しいけど)のとは訳が違う。前後左右(前はいないか)に他のお客さんが狭い船にひしめいている。そんななか、皆いっせいにオーバーハンドでキャストしたらどうなるか、考えただけでも恐ろしい、修羅場と化す。釣りどころではない。怪我した方もさせた方も一生を台無しにしてしまうのだ。当然金もかかる、不甲斐なさに自己嫌悪で立ち直れないかもしれない。死ぬまでトラウマに悩まされることになる。
そう、キャスティングには注意しないと、みんな魚紳さんになってしまうのだ。著作の問題があるので、何言ってるかわからない方は『釣りキチ三平』の第10巻か11巻だったかなあ、をスグ読むように。
というわけで、キャス練行ってきたのだ。前は隅田川でできたのだが、ルアーと歩行者の事故があったらしく、禁止になってしまった。魚ではなく橋を渡る歩行者を釣ってしまったらしい。黒鯛狙いの方はいまもいるので、全面禁止ではなくて投げなければOKということだと思う。僕が初めてシーバスを釣ったのも隅田川(近所のプロショップのガイド付き)。
ということで、場所を探していたところ、「この公園がいいのではないか」とラークさんから教えてもらったのでで早速行ってみた。彼はここでマゴチの付餌用のハゼを釣りにくるらしい。パーキングは有料だが広いし整っている。上の写真でいうと、実際に練習した場所は地図に向かって一番右端のあたり。アンダーハンドなので船べりを想定し、水面からあるていどの高さがないとキャストできないので、それを確かめに行ったわけです。隅田川みたいな柵があると理想的なんですけどね。
この公園はどこも猫だらけ。広々とした公園で猫たちにとっては楽園かもなあ。近所の人たちがエサをいたるところに置いて世話をしていた。これがいいのか悪いのか、猫たちは僕を見かけると逃げるどころか近づいてくる。猫好きの僕としては嬉しいが、今回は冷たくあしらい、猫たちを横目に僕はササっと岸を目指す。こっちは、このあと飲み会が控えていたので忙しいのだ。

正面にモノレールが走る。大石がゴロゴロちょうどいい。足場も悪くない。
で、この公園に柵らしきものはなかったです。がしかし!大きな岩が岸沿いにゴロゴロあるので、その上に乗りキャストするとちょうどいい感じ。岩の表面は乾いているので、滑る心配もない。ちなみに、夕暮れ時だったので、ボラかシーバス?がいたるところで波紋をつくってましたわ。

ロッドはAbu,SLOS-703L-KR, 213.5cm,仕舞寸法83cm!アクションは気持ちファーストより。DAIWAのブラストはボディのデザインがクラシカルで好きなんです。
あの波紋にルアーを投げたくなる衝動を抑えたね僕は。でないと、何しにきたんだか分からんくなるのだ。今回はキャス練なのだ。
ルアー(ジグ)は40グラムでフックはすべて外した。今回のロッドはABUのソルティーステージKR-X。これなんと3本継ぎなので仕舞寸法が短くて快適。アクションは全体的にはミディアムファースト、キャスト時にはファーストよりなのですごく扱いやすい。ブランクをみるとわかるのですが、カーボンテープがX字に角度を変化させて巻いてある。キャスト時のパリッとした感じでコントロールしやすいのはこのためだと思う。ところで、このロッド、もともとはサワラキャスティング発祥の地、岩国のガイドさん(漁師だったかな)が設計したそうな。知らんけど。
リールはダイワ、BLAST LT5000CXHでPE1.5号をのっけてます。めちゃくちゃ軽いリールなので1日振ってても疲れない。ルアーの重みを感じ取れないとキャスト時のリリースタイミングがうまく合わないので、極力軽量化を図りたいのだ。一度、古いソルティガ4000を引っ張り出して装着してみが、重すぎてボツ。

ロッドの曲がりはこんな感じ、中間あたりから綺麗なベンドを描く。巻きのスムーズさは、やはりシマノに軍配かな。
ネットやYouTubeで「アンダーハンド・キャスティング方法」を検索するとほとんど出てこないのだ。ちなみに「サワラキャスティング」で検索すると出てくるが、オーバーヘッドしか出てこない。なぜだろうか。マグロ用のバカデカルアーのアンダーハンドキャストは出てくるがヘヴィーすぎて参考にならない。しかしながら、文字での表現は難しい。
しかし、あえて簡単にコツというか絶対に守らなければならないことを書くとすると・・・、
1)タラシは10cm、この時にルアーやラインがトップガイドに絡む時があるので注意。絡んだまま投げるとロッドティップが折れる!
2)右手で力任せに「エイッ」って、投げようとすると天ぷらになって飛距離が出ない、だから必ず右手を支点として(右利きの場合)左手を胸方向に「シャッ」と急激に素早く近づける感覚(うまく言えないけど)。この方法でロッドのしなりとルアーの重みがうまく同調する感覚を身につける。やり方としてはロッドを下に向けたまま(垂らし10cmで)、ブラブラしてみるとわかる。同調する感覚がわかると、人差し指で押さえているラインは絶妙なタイミングで勝手にリリースされていくので特に意識はしない。自分でリリースしようとするとルアーがライナー軌道になり、水面にドボン!と突き刺さる。
スタートはリールが上を(ひっくり返った)向いた状態からスタートして、フィニッシュで手首を返してリールが正しい位置(下向き)に戻る。
3)安全ため、絶対に体のサイド(斜め下)から投げない。角度でいうと、20分とか40分の位置だ。ここからキャストをスタートすると、リリースに失敗した場合、横の人に飛ぶか、うまく飛んだとしても真っ直ぐに飛ばず、他の方のライン上にクロスさせてしまいお祭りの原因になる。右利きの方は、きもち右足体重(ほとんど真っ直ぐだけど)。
つまり、スタート位置は「ゼッタイに」自分の体の横幅の範囲内からスタートさせる。極端にいうと股の下から投げる感じ。助走がつけられないから、ここでタックルバランスが功を奏してくる。
とまあこんな感じやね。ぶっつけ本番で行くのはひじょうに危険だし、釣りにならないので、一度は自分のタックルのバランス感覚(癖)を知っておいてほしいのです。練習なら納得いくまでできるし、フックは外してあるし、今回の公園なんかだと、周りに人もほとんどいないので失敗しても恥ずかしくないし、安全。思いっきりキャストするといい練習にもなるし、ストレス解消にもなる。
だいたい1時間くらい、ひらすらキャストし続けた。途中、正体がわからない魚のボイルを目の前に、フック付きのプラグに交換したい!という衝動に打ち勝ちながら・・・。
ではまた。
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