第33回ハンドクラフト展に行ってきた。

浅草で開催された「第33回ハンドクラフト展」に行ってきました。チラッとね。主催はつるや釣具店さん。僕が(もう何十年も前の話)大学生のころと、サラリーマンになってからバンブーロッドビルドにのめりこんでから当時よく通ったフライフィッシング専門店です。なんか懐かしい感じがしますわ。

あえて言おう、中高年のおっさんばかりです。自分も含めて、年齢層かなり高めです。これはフライフィッシングの特性上(敷居が高いとか、お金がかかるとか、近くにフィールドがないとか)致し方ないのかもしれないが、業界の行末を激しく安じた。この方達がいなくなったらどうなっちゃうんだろうかと。こんな素晴らしい釣りがイマイチ、若い世代に浸透しないで衰退の一途を辿るのは・・・業界全体で考えるべきなんでしょうが、まあ難しいね。僕だって、シーズンオフは海釣りしたり、ジギングしたり「浮気」するからね。

「ソリッド・オクタゴン」まずもってネーミングが秀逸だ。このロッドは先日のスクールで佐藤セイジさんが使用していたものだ。ブランクにオリジナリティと技術の高さが伺える逸品。素材はグラファイトなのだが、なんと!中空ではない。ソリッドなのだ。つまり、通常は軸巻きでテーパーつけてマンドレル(言ってみればオーブンね)で焼き入れするのだが、これはブランクそのものを八角形に成型しているということ。しかも従来のロッドにくらべ極細ときている。直線だしだとか強度のことを考えると、そんなことができるのか!と思うが、先日、実釣をみているので、全く問題はない。アクションはハリのあるパラボリックなので、ロングリーダーにいいかもね。値段?聞いたらぶっとびますぞ!

訳あり熊五郎の毛。はい!買いました。前から欲しかったので。なんで訳ありなのかというと、なめし加工の時に塩分濃度が高すぎてフックが錆びるとのこと。まあ水中で使っているうちに抜けるだろうから問題ないと思いますがね。それほど使用頻度の高いマテリアルではないしね。なんか珍しいからね。

鹿の毛も買いました。手前のは冬毛で少し太くコシがある。今年の北海道釣行用だね。買ったら、オマケでもう一個くれました。会場で売っていた方は北海道の天塩近辺でフィッシングガイドをやっているそうです。晩秋の天塩なんかお願いするといいかもなあ。

同時開催(別階)のソルトルアー関連のイベントもやってましたのでチラッとみました。ここはフライとまったく正反対。高若者率、しかも若い女子でごった返しておるではないか!みんなオシャレ!ちょっとブルーになりました。こうも違うのかと。

実は今回はお会いしたい人がいて、会場に行ったわけです。杉坂隆久さんで、まあ知らないひとは100%いないと思いますが、僕が大学生のころアルバイトをしていた釣り専門の映像会社の撮影で黒部に行った時に初めてお会いし、様々な体験をさせてもらいお世話になった方で、なんとお会いしたのは30年ぶり。挨拶したらちゃんと覚えていてくれたのが嬉しかったね。あの時の機材の話やら、テント泊の話で盛り上がりました。あの時はテンカラの瀬畑雄三氏も一緒で河原で打ったうどんと採ってきたキノコで食べたあの味はいまでも忘れないで鮮明に残っております。当時は芦澤一洋さんともよく新潟に行ってましたが、フライフィッシングの黄金時代の幕開けの頃ですね。

まあ一個人がフライフィッシングを憂いたところでどうしようもないことは分かっております。でも、なんだかもどかしい。文化とか国民性でフライフィッシングはなかなか根付かないということは最初から想像はしていたけども、でもなんだか考えちゃいますよね〜。専門雑誌もほとんど廃刊したし、プロショップも少ないしね。なんとか盛り上げたいところです。

もうすぐ解禁です。悔いのないように今年もいろいろな山に川に温泉に行きますよ〜。帰りは妻と待ち合わせして、飯田屋のどぜうで飲んだのです。

ではまた。

 

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